Tuesday, October 02, 2018 10:42 AM

チリに領土交渉義務なし ICJ、ボリビア訴え棄却

 19世紀の戦争で隣国チリに敗れ、太平洋側の領土を失ったボリビアが、海へのアクセスを確保するためチリに領土交渉に応じるよう求めた訴訟で、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は1日、チリ側に交渉義務はないとしてボリビア側の訴えを棄却する判決を言い渡した。

 天然ガス産出国のボリビアにとって太平洋へのアクセス確保は輸出面で戦略的重要性を持っていた。判決傍聴のため現地入りし、来年予定される大統領選での4選を目指すボリビアのモラレス大統領にとっては政治的な敗北となった。

 ICJは「判決で両国の対話が妨げられるべきではない」とも述べた。(共同)