Tuesday, October 02, 2018 10:48 AM

光の操作技術に物理学賞 視力回復手術にも応用

 スウェーデンの王立科学アカデミーは2日、2018年のノーベル物理学賞を、米国のアーサー・アシュキン博士(96)、フランスのジェラール・ムル博士(74)、カナダのドナ・ストリックランド・ウォータールー大准教授(59)の3氏に授与すると発表した。光を使って物体を操作する技術を開発し、ウイルスのように小さな物をつまむ「光ピンセット」や、レーザーによる視力回復手術につながった。

 アシュキン氏は過去最高齢の受賞。女性の物理学賞受賞は1903年のマリー・キュリー夫人ら、今回のストリックランド氏で3人目。

 アシュキン氏は、レーザー光が物体に当たって生じる小さな力を利用して、原子などの極めて小さな物でも、引き寄せてピンセットのようにつまむことができる技術を開発。87年にウイルスやバクテリアなど生きた細胞も傷つけずに観察することに成功した。(共同)