Monday, October 15, 2018 10:24 AM

正恩氏「日本に譲歩した」 日朝交渉促す米韓に反論

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、日本との直接交渉を促すトランプ大統領や韓国の文在寅大統領らに対し、拉致被害者の横田めぐみさん=失跡当時(13)=の家族同士の面会を認めたことなども挙げ、日本には「多くの譲歩」をしていると主張、交渉停滞の責任は日本側にあると反論したとの説明が、党内で幹部らに行われていることが15日分かった。

 韓国の拉致被害者家族の会代表で北朝鮮内に独自の情報源を持つ崔成龍氏が、平壌の消息筋の話として明らかにした。

 日本政府は平壌での連絡事務所設置を打診するなど拉致問題解決に向けた働き掛けを強めている。これに対し北朝鮮側は、拉致被害者の再調査を約束した2014年のストックホルム合意に基づく調査結果を、日本側が受け入れなければ交渉再開に応じない方針で、米韓にも日本側の責任を強調し介入を排除する思惑がありそうだ。(共同)