Tuesday, October 16, 2018 11:09 AM

免震装置986件で不正 KYB、検査データ改ざん

 東京証券取引所第1部に上場する油圧機器メーカーのKYBは16日、地震の揺れを抑える免震・制振装置で性能検査記録データを改ざんしていたと発表した。不正の疑いを含め全国のマンションや病院、大阪府庁本館など986件の建物に設置していた。不正な装置が使われた建物が震度7程度の地震で倒壊する恐れはないが、想定よりも揺れが大きくなる恐れがある。

 不正は子会社カヤバシステムマシナリー(東京)でも行われていた。国土交通省は免震装置メーカー88社を対象に、データ改ざんの有無を一斉調査する方針を明らかにした。年内に報告を求める。KYBには原因究明と再発防止を指示した。

 問題の装置は取り換えるが、一部の建物は交換の際に一時的に利用できなくなる可能性がある。(共同)