Wednesday, October 31, 2018 10:44 AM

首都高所要時間、3倍超も 東京五輪、混雑マップ公表

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会と東京都は31日、大会開催時の都心部の道路、鉄道の混雑をシミュレーションした「大会輸送影響度マップ(混雑マップ)」を公表した。何も交通対策をとらなかった場合に想定される状況を可視化したもので、月末の金曜日で交通量が多くなる20年7月31日では、首都高速道路の各路線でピーク時に所要時間が通常の3倍以上、鉄道は臨海部の路線などで朝夕に乗車率180%に達する混雑が予想されるとした。

 組織委と都は同日開いた交通専門家を交えた「交通輸送技術検討会」の第3回会合で、競技会場が集まる臨海部や新宿、渋谷、品川など主要駅周辺の都内16エリアを交通量抑制の「重点取り組み地区」に選定。円滑な輸送を実現するため、混雑マップを参考にして企業に協力を呼び掛け、物流や時差出勤など具体的な計画を策定するよう求める方針を確認した。11月から全体セミナー、相談会なども始める。

 10月29日時点で、協力を表明している企業は201社で、都の担当者は「業界団体を通じて、どんどん裾野を広げる形でお願いしようと考えている」とした。同様のマップは12年ロンドン大会でも作成されたという。(共同)