Tuesday, November 06, 2018 9:38 AM

イラクに200の集団墓地 数千人犠牲か旧IS支配地

 国連イラク支援団(UNAMI)などは6日、イラク北部などで過激派組織「イスラム国」(IS)が一般市民らを殺害後、埋葬したとみられる集団墓地202カ所を発見したとの報告書を発表した。犠牲者数を6000〜1万2000人以上と推定。「ジェノサイド(民族大量虐殺)の可能性もあり、実行犯の責任追及が必要だ」と指摘した。

 報告書によると、集団墓地が見つかったのはいずれもISの旧支配地域。イラク当局などにより28カ所が掘り返され、1258人の遺体を確認したとしている。イラク軍兵士らのほか、子どもや女性、高齢者ら一般市民も含まれ、ISが2014〜17年に殺害した可能性が高いとした。

 集団墓地が最も多く確認されたのは北部ニナワ州で95カ所。大半はISが長期支配したモスル近郊と、迫害を受けたクルド民族少数派ヤジド教徒の居住地に集中していた。17年4月には2カ所で約500人の遺体を見つけた。(共同)