Tuesday, November 13, 2018 10:01 AM

公的保険適用、半年で1件 心と体一致の性別適合手術

 心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)の人が受ける性別適合手術に4月から公的医療保険の適用が認められたにもかかわらず、性器の除去と形成をする手術については、保険適用の事例が半年で1件にとどまることが13日、GID学会認定病院への取材で分かった。

 ほとんどの患者は保険が適用されないホルモン製剤投与の治療も必要なため、手術が「混合診療」とみなされて医療保険の対象外となる。費用が大きく変わらず手術が盛んなタイへの渡航につながっており、この分野の医師は「ホルモン治療は医学的に避けられず、保険制度が機能していない」と訴えている。

 GID学会などによると、性器に関する手術で保険適用が認められるのは学会認定病院のみ。そのうち実際に患者を受け入れているのは札幌医大病院、山梨大病院、岡山大病院、沖縄県立中部病院の4施設。(共同)