Thursday, November 15, 2018 8:57 AM

暮らしを変えるのはAIスピーカーよりスマートカメラ?

 最近はキッチンカウンターなどに置かれる人工知能(AI)内蔵のスマートスピーカーが注目されているが、将来はスマートカメラ・システムの方が家庭の内外で人々の生活の中心になる可能性がある。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、コンサルティング会社アクティベイトの共同設立者兼マネジング・ディレクターであるマイケル・ウォルフ氏は、同紙の催し「WSJ Tech D. Live」での発表「Tech and Media Outlook 2019」で、スマートカメラはホームスピーカーよりも大きな影響を及ぼすようになるとの見解を明らかにした。

 ウォルフ氏によると、車、家、電子機器などに設置された通信機能付きカメラのネットワークが構築され、顔認識などのソフトウェアや技術が大幅に進歩することによって、カメラの「スマートレンズ」は世界で通用する個人確認(ID)装置になり、レジのない店舗の増加や在宅医療診断の普及につながる可能性が高いという。

 スマートカメラは非常に重要になるため、プライバシー侵害を懸念する人々でさえ欲しがるようになると考えられるといい、ウォルフ氏は2022年までには米世帯の半分以上がスマートカメラを持つと予測する。

 スマートカメラによって大きく成長すると予想されるもう1つの分野が、スポーツ賭博だという。人々がより多くのデータにアクセスできるようになると、競技中の一つ一つのプレイに賭ける(play-by-play wagering)といった新しい賭け方が生まれると考えられる。ウォルフ氏は「スポーツ賭博が合法になるというだけでなく、これまでデイトレーダーだった人がスポーツに賭ける人になるだろう」と見ている。