Thursday, November 15, 2018 9:31 AM

砲弾落下、発射設定ミスか 防衛相、再発防止を指示

 陸上自衛隊饗庭野演習場(滋賀県高島市)の81ミリ迫撃砲弾落下事故で、隊員が目標地域に向かうコースから北に外れているのに気付かず、距離を伸ばして発射したため、演習場に隣接する国道303号付近に落下したことが15日分かった。山崎幸二陸上幕僚長も定例記者会見で「人的ミスが有力な要因と考えている」と述べた。陸自は発射する方角や角度の算出、設定などを誤ったとみて詳しく調べている。

 岩屋毅防衛相は15日午前、自衛隊による事故続発を受けた緊急会議で、防衛省や自衛隊幹部に再発防止策の策定と安全管理の徹底を指示。「われわれが守るべき国民の命を危険にさらす重大な事故だ」と述べた。

 山崎氏は「通常起こり得ない事態。極めて深刻に受け止めている。大変申し訳なく思う」と陳謝し、饗庭野演習場での実弾を使用する全ての訓練を当面中止すると説明。実弾使用の訓練中止は高島市の福井正明市長が求めていた。制服組トップの河野克俊統合幕僚長も15日の会見で謝罪した。(共同)