Thursday, November 15, 2018 9:33 AM

英、EU離脱案を閣議承認 担当相ら4人反対し辞任

 英国のメイ首相は14日夜、欧州連合(EU)離脱交渉を巡る特別閣議で、EUと実務レベルで合意した離脱条件の協定案が承認されたと発表した。EU側は合意を歓迎し、トゥスクEU大統領は15日、臨時のEU首脳会議を25日に開くと表明した。会議で協定案の正式合意を目指す。

 来年3月に離脱が迫る中、交渉は重要局面を迎えたが、ラーブEU離脱担当相ら閣僚2人とバラ北アイルランド担当閣外相ら閣外相2人の計4人が15日、協定案に反対して辞任した。離脱担当相の辞任は7月のデービス氏に次いで2人目。協定発効に必要な議会承認に向け議員らの説得を急ぐメイ氏にとって大きな打撃となり、議会承認は一層見通せない状況となった。英国の政治危機を受け、25日のEU首脳会議開催を疑問視する声も出ている。

 メイ氏は15日、下院で協定案を報告。「合意を議会で否決すれば交渉は振り出しに戻ることになる」と述べ、英国全体の国益にかなう選択だとして与野党の理解を求めたが、議員の集中砲火を浴びた。(共同)