Monday, November 19, 2018 9:10 AM

破局回避へ駆け引き続行 米中、APECで応酬も

 首脳宣言の採択を断念し18日閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、米中が通商政策を巡り批判の応酬を繰り広げた。ただ随所に配慮の言葉も紛れ込ませ、関係修復の余地を残した。月末にも開かれる米中首脳会談を前に決定的な破局を避けようと、ぎりぎりの駆け引きが続きそうだ。

 米国のペンス副大統領は会議で、中国を何度も名指しして糾弾。外資規制を通じて進出企業に技術移転を強要し「知的財産を奪っている」などと具体例をまくし立てた。巨大経済圏構想「一帯一路」による中国のインフラ関連融資を受け入れた国が「借金の海で溺れている」とも皮肉った。

 一方で「トランプ大統領は習近平国家主席と中国を尊敬している」と持ち上げる発言も。「米中対立に各国から懸念の声が上がっている」として首脳会談の「進展に期待している」とも強調した。(共同)