Monday, November 26, 2018 9:30 AM

ウクライナ艦船をロシアが銃撃 最高会議が戒厳令導入審議

 ロシアが一方的に編入したウクライナ南部クリミア半島周辺の黒海海域で25日、ロシアが主張する「領海」に侵入したウクライナ艦船をロシア警備艇が銃撃し、乗員数人が負傷した。ウクライナ最高会議(議会)は26日、緊急会合を開き、事実上の戒厳令に当たる60日間の「戦時状態」導入の可否について審議する。

 戦時状態下では政府と軍の権限が強化され、政党やメディアの活動は大幅に制限される。来年3月のウクライナ大統領選を前に、支持率低迷に苦しむポロシェンコ大統領が政権延命策に動いた可能性がある。

 ロシアのラブロフ外相は26日、ウクライナ艦船の動きは「最高幹部の命令であることは疑いない」とポロシェンコ氏を批判。「選挙を前に軍事的ヒステリーで政治得点を狙う人をなだめるよう、ウクライナを支援する欧米に呼び掛ける」と語った。ロシアはウクライナの挑発行動を審議する国連安全保障理事会を開くとしている。(共同)