Wednesday, August 31, 2016 10:14 AM

「イスラム国」、報復示唆 指導者側近の死で

 過激派組織「イスラム国」(IS)の「象徴的存在」(専門家)とされる報道担当者アブムハンマド・アドナニ幹部が、米側の空爆により殺害されたとみられることが30日明らかになった。アドナニ幹部は指導者バグダディ容疑者の側近でもある。ISは報復テロを呼び掛けており、専門家は警鐘を鳴らしている。

 ISは声明で「屈辱を決して受け入れない威厳に満ちた世代がいる。不信心のおまえたちが生を愛する以上に死を愛しており、聖戦(ジハード)へと向かい報復するだろう」とテロを予告した。

 カリスマ性のあったアドナニ幹部を失った怒りが読み取れる。米国の対テロ担当の当局者はイスラエル紙ハーレツに「アドナニの死に多くの戦闘員が傷ついた。さらなるテロが引き起こされかねない」と指摘。米国のイスラム武装組織監視団体「SITE」代表のリタ・カッツ氏は「テロが減ると考えるのは間違いだろう」と強調する。(共同)