Thursday, December 06, 2018 9:17 AM

政界中枢に反トランプ感情 ブッシュ氏国葬で浮き彫り

 5日に行われた第41代大統領ジョージ・H・W・ブッシュ氏の国葬は、厳かながらも和やかなムードで終了した。だが参列した主な出席者が、故人の穏健さや思慮深さなど、トランプ大統領の対極ともいえる長所に触れ、米政界中枢に党派を超えた反トランプ感情が根強いことを浮き彫りにした。

 「彼は無分別な党派主義と戦った。真実を語り、人のせいにしないことが信条だった」(故人の伝記を書き、ブッシュ家とも近いジョン・ミーチャム氏)。「彼は決して人を憎まなかった。憎しみが心を弱くすることを知っていたからだ」(アラン・シンプソン元共和党上院議員)。

 弔辞を述べた誰もが、ブッシュ氏の人となりをたたえた。演壇に一番近い最前列に並んだ民主党のオバマ、クリントンの大統領経験者夫妻を含め、多くの人が柔和な表情で聞き入ったのに対し、トランプ氏は時折、腕を組み、挑むような表情を見せ、歴代大統領の中で孤立感を漂わせた。(共同)