Friday, December 14, 2018 9:19 AM

東名あおり、男に懲役18年 危険運転罪の成立認定

 神奈川県大井町の東名高速道路で昨年6月、あおり運転を受け無理やり停車させられた夫婦が後続の大型トラックに追突され死亡した事故の裁判員裁判で、横浜地裁は14日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪などに問われた石橋和歩被告(26)に、同罪を適用して懲役18年(求刑懲役23年)の判決を言い渡した。

 あおり運転が社会問題化する契機となった事故を巡り、法に規定のない停車後でも危険運転致死傷罪が適用できるかが最大の争点だった。深沢茂之裁判長は、被告のあおり運転と夫婦の死亡に因果関係があると認定し、同罪が成立すると判断。「4度の妨害運転とその後に停止させたのは密接に関連した行為。死傷の結果は妨害運転によって現実化した」と述べた。

 あおり運転は事故現場直前のパーキングエリアで乗用車の駐車方法を注意されて逆上したことが発端。判決は「常軌を逸しており、強固な意思に基づく執拗な犯行で結果は重大。家族旅行の帰りに突然命を奪われた無念は察するに余りある」と強調し、被告について「真摯に反省しているとまでは言えない」とした。(共同)