Monday, December 17, 2018 9:15 AM

溶解シリコンを熱する新しい蓄電装置

 マサチューセッツ工科大学とジョージア工科大学の研究班は、太陽エネルギーを保存する新種の蓄電装置を開発した。

 エクストリーム・テック誌によると、同装置は、断熱構造のグラファイト製の円柱型のタンクに融解シリコンを入れている。太陽光発電の余剰電力を熱として長時間保存する。装置の名称は「熱エネルギー送電網蓄電装置・多重接合光電装置(Thermal Energy Grid Storage-Multi-Junction Photovoltaics)」、略してTEGS-MPV。研究者らは、愛称として「サン・イン・ア・ボックス(sun in a box)」と呼んでいる。

 同装置は、太陽光発電が行われる昼間にその余剰電力を受けてシリコンを熱する。夜間に電力が必要になると、内部の多重接合光電装置が、シリコンの発する光を利用して電力に変換する。

 構想自体は、溶解塩を使用する太陽光熱発電に似た部分がある。太陽光を集光して溶解塩の温度を華氏1000度にまで上げ、エネルギーが必要になると熱交換器で蒸気を起こし、タービンを回すしくみだ。

 溶解シリコンは、日没時点で温度が4000度以上に達する可能性がある点が、溶解塩のシステムと大きく異なる。

 研究班は、小型版で実施した試験結果にもとづいて、太陽および風力発電とTEGS-MPVを併用すれば、貯蔵タンク一つで10万世帯の夜間電力を賄えると計算している。

 現時点では初期の試験段階にあるため、今後さらなる研究開発が必要だ。

https://www.extremetech.com/extreme/281960-mits-sun-in-a-box-could-solve-our-energy-storage-woes