Friday, January 11, 2019 10:18 AM

米、中東に負担増要求 関与縮小の本音透ける

 ポンペオ米国務長官は10日、米軍のシリア撤収後、米国の中東での過激派対策は「補助的」なものになるとして、中東諸国により多くの責任を果たすよう求めた。米政権はこれまで中東安定化への努力を続けると強調してきたが、関与を縮小したい本音が透けた形で、中東側の懸念を払拭するのは難しそうだ。

 ポンペオ氏はカイロでの演説で、米国の役割は各国のテロ対策の補助だとし「イスラム過激主義を掃討する新たな責任を果たすよう中東各国に求める」と述べた。シリア撤収後も必要に応じ、空爆やテロリスト追跡で有志連合と協力すると付け加えた。

 早期撤収を目指す米政権がアラブ諸国に軍派遣を求めるとの見方もあるが、米政府高官は4日「計画はない」と否定。米軍がこれまで果たしてきた役割がどうなるのか不透明なままだ。(共同)