Friday, January 11, 2019 10:18 AM

医師残業「上限2000時間」 「長過ぎる」労働側反発

 医師の働き方改革を議論する厚生労働省の有識者検討会が11日開かれ、2024年度から勤務医に適用される時間外労働(残業)の規制について、特定の医療機関では35年度末まで「年1900〜2000時間」を上限とする制度案が示された。

 検討会は18年度内にまとめる方針だが、この特例を月に換算すると約160時間となり、「過労死ライン」の2倍に相当。労働者側の懸念は強く、11日の検討会でも労働者側委員から「長過ぎる。短くすることを検討してほしい」との意見が出された。

 制度案によると、勤務医の上限は原則、一般労働者と同等の「年960時間、月100時間未満」。ただし、地域医療提供体制への影響を考慮し、特定の病院の医師は当面、「健康確保措置」を条件により長い上限を認める。想定するのは、救急や周産期を担ったり、高度のがん治療など専門技術を提供したりする医療機関。上限は休日労働を含む。(共同)