Friday, September 02, 2016 9:47 AM

G20の2%成長底上げ困難 対策に遅れとIMF

 国際通貨基金(IMF)は1日、日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)全体の国内総生産(GDP)を2018年までに約2%底上げするとのG20の目標達成は見通せない、とする報告書をまとめた。成長促進策の実行が遅れているとして、至急の取り組みが必要と指摘した。報告書は、中国・杭州で4日に開幕するG20首脳会合の議論のたたき台になる。

 目標を定めた14年以降、G20は成長底上げのためインフラ投資促進や金融規制改革などの計画を打ち出したが、報告書によると、14年に決めた施策のうち完全に実行されたのは約55%にすぎない。現状ではGDPの引き上げ効果は1%程度にとどまると予想した。

 報告書は約2%の目標達成に向け、発表された全ての計画を早急に実行するよう努力すべきだとし、追加の施策も求められるとの見方を示した。(共同)