Friday, September 02, 2016 9:47 AM

イランの違反黙認と指摘 核合意で疑惑、米政府否定

 米シンクタンク科学国際安全保障研究所(ISIS)は1日、米欧が今年1月に核問題を巡る合意に基づきイランへの制裁を解除した際、イランが低濃縮ウランの保有量などに関して合意内容に違反していたのに黙認したと報告書で指摘した。イラン核問題に関わる当局者の情報に基づくという。

 オバマ米大統領はイラン核合意を歴史的成果とアピールしており、国務省のカービー報道官は1日の記者会見で報告書の内容を否定した。一方、大統領選の共和党候補トランプ氏の陣営は、民主党のオバマ政権によるイラン核合意は「抜け穴だらけだ」と批判した。

 米欧など6カ国とイランは昨年7月、イランの核開発を制限し、米欧が制裁を解除することで合意。イランが核兵器を開発できないようにするため、低濃縮ウランの保有は300キロを上限とすることなどを義務付けた。(共同)