Friday, September 02, 2016 9:49 AM

「第1弾」も高いハードル 選択肢狭い米核政策見直し

 米政府が採択を目指す核実験自制を求める国連安全保障理事会決議案は、「核兵器なき世界」を提唱するオバマ大統領が来年1月までの残り任期で目指す核政策見直しの第1弾と位置付けられる。しかし一部理事国の反発が予想され、原案通りの採択には高いハードルがある。

 オバマ氏は決議案のほかにも、核の先制不使用政策の採用や、核兵器近代化予算の削減を検討しているが、主要閣僚や日韓、英仏などの同盟国、軍高官が反対。現実の安全保障環境を前に選択肢が限られる中で、「核なき世界」にどう道筋を付けるか、厳しい局面に立たされている。

 今回の決議案は、野党共和党が多数を握る議会の反対で自国の包括的核実験禁止条約(CTBT)批准の見通しが立たない中、議会を迂回する“裏技”とも言える。(共同)