Friday, September 02, 2016 5:45 PM

難民の子ども50万人密航か ユニセフ、搾取危険を警告

 国連児童基金(ユニセフ)は2日、欧州に渡った難民・移民の子どもについて、2015年1月以降、50万人以上が密航業者を利用したと推定されると発表した。密航費用が払えないため労働を強要されるなど、犯罪組織に搾取される危険性が高まっていると警告した。

 ユニセフは欧州警察機関(ユーロポール)などの統計値から密航した難民の子どもの数を推計、子どもたちからも聞き取り調査した。

 問題点は密航費で、密航業者は最近、価格を3倍に上げ、多くの難民は片道3000ユーロ(約35万円)を支払っているといわれる。保護者のいない子どもの場合、全てが借金となることも多く、フランスやイタリアでは返済のため労働や犯罪行為を強要された例も報告されたという。密航・人身売買ビジネスは年間50億〜60億ドル(5000億〜6000億円)規模とされる。(共同)