Friday, September 02, 2016 5:47 PM

スペイン政権樹立を否決 3度目総選挙、濃厚に

 昨年12月、今年6月と2度の選挙を経ても議席が二大政党と新興2党に四分したままで、政権樹立に至っていないスペイン下院(350議席)は2日、第1党の保守系、国民党を率いるラホイ首相を首班とした政権樹立の是非を問う投票を行い、反対多数で否決した。3度目の下院解散、総選挙に向かう可能性が濃厚になった。

 法律に基づき、各党には2カ月間、政権交渉の猶予期間が与えられるが、まとまるめどはなく、12月に総選挙となる見通し。国民の間で政治空白の長期化に批判が高まっている。

 国民党は6月の再選挙で議席数を改選前の123から137に伸ばし、中道左派、社会労働党の85、新興の急進左派、ポデモス連合の71、新興の中道右派、シウダダノスの32に差をつけた。国王フェリペ6世はラホイ氏に政権樹立を指示したが、国民党だけでは過半数に届かず、他党の協力を仰ぐ必要があった。(共同)