Friday, March 01, 2019 9:37 AM

「人間の安全保障」今こそ 国連でシンポ、日本主導

 日本政府が国際協力の基本方針として力を入れてきた「人間の安全保障」についてのシンポジウムが2月28日、ニューヨークの国連本部で開かれ、国連が掲げる貧困撲滅などの持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、改めて重要性を訴える声が出た。日本の国連代表部などが主催した。

 人間の安全保障は、グローバル化により飢餓や気候変動、難民問題など紛争以外に多様な脅威が生じたのを受け、国家の安全保障だけでなく、人間一人一人が安心して生きられることを重視する考え方。25年前に国連開発計画(UNDP)が本格的に取り上げ、日本は関連基金を設置するなど普及を主導してきた。

 シュタイナーUNDP総裁は基調講演で、人間の安全保障は開発を多面的に考える上で「今でも非常に有効であることは疑いがない」と述べた。(共同)