Monday, March 04, 2019 9:25 AM

米朝首脳、会談初日に対立 金氏「信頼不十分」と抵抗

 3日付のニューヨーク・タイムズは、事実上決裂した2月末の米朝首脳再会談の舞台裏を報じた。初日の夕食会の時点で、全ての核施設の廃棄を求めるトランプ大統領に対し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は信頼関係が不十分だとして抵抗し、意見が対立していたという。複数の交渉参加者の話としている。

 会談はベトナムの首都ハノイで2月27、28日に実施された。同紙によると、金氏は27日夜、夕食会場到着の直後、寧辺の核施設廃棄と引き換えに、2016年以降に国連安全保障理事会が採択した制裁決議5件の解除を提案。トランプ氏は全ての施設を廃棄するよう求めた。

 これに対し、金氏は一度に全施設を廃棄するには米朝間の信頼関係が十分でないと反論。トランプ氏は会談で「非核化の定義」をまとめた文書も手渡したという。(共同)