Friday, April 05, 2019 10:19 AM

塚田国交副大臣を更迭 首相、忖度発言巡り

 塚田一郎国土交通副大臣(55)=参院新潟選挙区=は5日、道路整備を巡り「安倍晋三首相や麻生太郎副総理(兼財務相)が言えないので、私が忖度した」と発言した問題の責任を取って辞任した。事実上の更迭で、統一地方選や衆院大阪12区、沖縄3区補欠選挙への影響を抑えるための判断とみられる。野党は公共事業の利益誘導があったとの疑念を強め徹底追及する構えで、森友、加計学園問題にもつながる「忖度疑惑」が政権に打撃となるのは必至だ。

 政府は5日の持ち回り閣議で塚田氏の辞任を認め、後任に牧野京夫参院議員の起用を決めた。首相は官邸で記者団に「これを機に自らの襟を正し、国民の負託に全身全霊で応えなければならない」と強調した。

 立憲民主党の枝野幸男代表は、塚田氏が忖度に言及した「下関北九州道路」の調査費が2019年度予算に計上された経緯に関し、真相解明を目指す考えを示した。(共同)