Wednesday, September 07, 2016 6:21 PM

米比首脳が非公式接触 決定的な亀裂は回避か

 フィリピンのドゥテルテ大統領は7日夜、ラオスの首都ビエンチャンで、オバマ大統領と短時間会話を交わした。オバマ氏を侮辱したドゥテルテ氏の暴言が原因で、当初予定されていた首脳会談は取りやめになったが、非公式接触が実現したことで、同盟関係に決定的な亀裂が入るのは回避されたもようだ。

 ドゥテルテ氏に同行しているパイノール次期駐米フィリピン大使によると、両大統領は東アジアサミット首脳夕食会の直前に控室で会い、握手を交わした。お互いの表情は穏やかだったという。会話の際は両大統領だけになったため、ドゥテルテ氏がオバマ氏に謝罪したかは「分からない」としている。

 フィリピン大統領府は7日午後、夕食会ではドゥテルテ、オバマ両氏が「隣り合わせで座ることになる。全てのカメラが彼らに焦点を合わせ、2人の接触を世界に伝えるだろう」と発表。だが両氏は実際には離れた席に座り、米側が首脳会談をキャンセルした異例の事態を反映するかのような、ぎくしゃくとした対応となった。(共同)