Tuesday, May 21, 2019 10:46 AM

米「再発射なら看過せず」 北朝鮮けん制、日本理解

 米政府が北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射に関し、再発射された場合は国連安全保障理事会での対応を求める方針を日本などの関係国に伝えていたことが分かった。「次は看過しない」と説明した。北朝鮮へのけん制が狙い。日本側は「ミサイルを放置し続けるわけではないとの姿勢が示された。北朝鮮への警告になる」(政府筋)と理解を示している。米側は、9日のミサイル発射を受けた安保理対応は見送るとした。日米関係筋が21日、明らかにした。

 安倍晋三首相は27日に見込まれるトランプ大統領との首脳会談で、北朝鮮対応を主要議題に据える方向だ。日本政府は今回の米方針を受け入れる一方で、発射は安保理の対北朝鮮制裁決議に違反するとの見解を維持している。9日のミサイルを「ありふれた短距離ミサイル」(トランプ氏)と位置付ける米国との温度差は残るだけに、首相としてトランプ氏とどこまで認識を共有できるかが課題になる。

 関係筋によると、米政府は今月中旬、国連本部のあるニューヨークで開かれた非公式会合で、安保理会合の開催を求めない意向を日本や安保理の常任理事国に伝達。9日に発射されたのは「短距離弾道ミサイル」と認めたが、安保理決議違反との考えは示さなかった。(共同)