Monday, September 12, 2016 10:15 AM

クリントン氏の健康焦点に トランプ氏情報公開で攻勢

 大統領選で11日、民主党候補クリントン前国務長官(68)が肺炎と診断されていたことが分かり、健康状態が改めて選挙戦の焦点に浮上した。11月8日の投票まで2カ月を切り、有権者やメディアの目は厳しさを増している。民主党内外からは、無用な臆測を呼ばないために積極的な情報公開で透明性を確保すべきだとの声が上がった。

 共和党のトランプ候補(70)は、クリントン氏が肺炎だったことや、中枢同時テロ15年の式典を途中退席し、よろめきながら車に乗り込んだ様子に関し沈黙。テロ犠牲者追悼のため、11日は党派対立を避ける伝統から攻撃を自粛した。だが、12日には自身の健康状態に関する新たな情報を公開する考えを示し、健康問題を争点化する構えを見せた。

 クリントン氏が万が一選挙戦を撤退した場合は、党全国委員長が招集する特別会合で新たな候補を選ぶという規定があるが、米メディアによると、二大政党の指名大統領候補が選挙前に撤退した前例はなく、相当な混乱が予想される。(共同)