Thursday, June 06, 2019 9:46 AM

米、中国製GM車への関税適用除外申請を却下

 トランプ政権はGMが中国で生産する中型SUV「ビュイック・エンビジョン」について、25%の対中関税の適用除外を求めた同社の申請を却下した。

 ロイター通信によると、GMがほぼ1年前に行ったこの申請に対し、連邦通商代表部(USTR)は5月29日付の文書で、このSUVは中国の製造業振興政策「中国製造2025」またはその他の産業振興策と関連するか、戦略的に関連する製品であると判断できるため却下すると通知した。

 1台の価格が最低約3万5000ドルのエンビジョンは、中国製品を敵視する全米自動車労組(UAW)やミシガン、オハイオなど選挙の激戦州の選出議員らから批判の的にされている。

 エンビジョンの18年米販売台数は、前年比27%減の3万台だった。19年も1〜3月は前年同期比21%の減少となっている。

 USTRは前月も、中国資本傘下のスウェーデンのボルボ・カーズが中国で生産するSUV「XC60」について、対中関税の適用除外申請を却下している。

 一般的には、中国で製造され米国で売られている車は少ない。GMによると、18年に20万台生産したエンビジョンは大部分が中国で販売された。エンビジョンは対抗モデルに「ジープ・グランドチェロキー」や「キャデラック・XT5」があるが、米販売台数が少ないため「自国市場での組み立ては考えられない」という。