Wednesday, June 12, 2019 10:21 AM

正恩氏、3回目会談に余地 トランプ氏「先のこと」

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が初の米朝首脳会談から12日で1年となるのを前にトランプ大統領に手紙を送っていたことが明らかになった。トランプ氏を引き付けて3回目の会談へ余地を残し、制裁強化に歯止めをかける狙いがうかがえるが、非核化交渉で譲歩する兆しはない。

 トランプ氏も11日、記者団に3回目の会談への意欲を重ねて示しながらも「先のこと」と説明した。再選を目指す来年の大統領選まで北朝鮮による目立った挑発行為がなければ非核化交渉は「急がない」立場で、国際会議や互いの政治日程をにらみながらの米朝の駆け引きが続きそうだ。

 12日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は1面に掲載した長文の論説で「どんな対価を払ってでも強力な戦争抑止力を備えるのが最高指導者の意志だ」と強調、一方的な核放棄には応じない姿勢を改めて明確にした。(共同)