Friday, June 14, 2019 10:16 AM

香港デモ「暴動」と断定 中国、強硬姿勢崩さず

 中国の習近平指導部は、香港で起きた「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモを「外国勢力と結託した暴動」と断定、強制排除を支持する構えだ。同時に、本土でデモへの共感が広がらないよう世論管理を強化。米国との貿易摩擦の長期化に向けて宣伝を展開しており、香港市民に譲歩する姿勢を見せられない事情もある。

 14日付の共産党機関紙、人民日報(海外版)は、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする香港の「逃亡犯条例」改正案の撤回を求める若者らを「香港の前途を破壊する暴徒」と非難。中国外務省の耿爽副報道局長は同日、米国に「香港内政への干渉を試みる黒幕」がいると主張した。

 中国メディア関係者によると、当局は国内の報道機関に対し、香港のデモに触れたり、写真を伝えたりしないよう通知。党・政府系メディアは、条例改正が大多数の香港市民の支持を得ていると主張し、デモの背後に「米国の干渉」があるとも示唆している。(共同)