Tuesday, September 13, 2016 10:07 AM

米爆撃機、日韓機と訓練 北朝鮮の核実験けん制

 米太平洋軍は12日(日本時間13日)、北朝鮮による5回目の核実験への対抗策として、グアムに配備しているB1戦略爆撃機を朝鮮半島に派遣、日韓の周辺空域で両国の戦闘機とそれぞれ訓練を実施したと発表した。日米訓練は、昨年改定した日米防衛協力指針(ガイドライン)や防衛大綱に沿った措置としている。新指針は「適時かつ実践的な訓練」が抑止につながるとしており、北朝鮮の核の脅威を前に日米の運用一体化が今後さらに加速しそうだ。

 米軍は日米韓3カ国の連携を誇示することで追加核実験など北朝鮮の挑発をけん制する狙いがある。太平洋軍は今回の飛行が、自衛隊機がB1との編隊飛行を公海上で韓国空軍機に引き継ぐ形で行われたことを明らかにし、「北朝鮮の挑発行為に対し、日米韓3カ国の固い連携を示した」と強調。日韓の協力拡大に期待を示した。

 菅義偉官房長官は13日の記者会見で、九州周辺の訓練空域で日米共同訓練を実施したとし、「あくまで日米による対処能力や、部隊の技量の向上を図るためだ」と説明。北朝鮮に対する示威行動となるB1の韓国上空の飛行とは別だとの認識を強調した。(共同)