Tuesday, September 13, 2016 5:44 PM

米、中国をWTO提訴 コメ、小麦の価格つり上げ

 米通商代表部(USTR)は13日、中国がコメ、小麦、トウモロコシの国内販売価格を不当につり上げているとして世界貿易機関(WTO)に提訴した。中国政府はWTOが認める基準を超えて、国内産を高価格で買い取っており、USTRは米国の輸出の妨げになっていると主張している。

 オバマ政権が中国をWTOに訴えるのは14件目。オバマ氏は異例の声明を発表し「環太平洋連携協定(TPP)を発効させ、高い水準の貿易自由化を実現しなければ、アジア太平洋地域は中国主導のレベルの低い貿易ルールに従わざるを得なくなる」と強調。米議会にTPPの早期承認を改めて求めた。

 USTRによると、中国は2012年から「市場価格維持」と称して、市場価格を上回る値段でコメや小麦、トウモロコシを農家から買い上げている。価格維持のために15年には推定で1000億ドル(約10兆円)近くが投じられ、WTOが認める補助を超えているという。(共同)