Monday, July 15, 2019 10:40 AM

後継者、中国の承認必要 ダライ・ラマ、自治区表明

 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(84)の後継選びを巡り、中国チベット自治区の宣伝当局幹部、王能生氏は「(後継者は)中央政府に承認されなければならない」と述べ、中国主導で進める考えを示した。自治区ラサでインド人記者団に語った内容として、PTI通信や複数のインド紙が15日までに伝えた。

 後継者はダライ・ラマ死去後に生まれ変わりを探す「輪廻転生」制度で選ばれる伝統がある。王氏は「生まれ変わりを決めるのは、ダライ・ラマ個人や外国に住むグループではない」とも述べた。亡命チベット人社会は中国による15世の指名強行を警戒している。

 ダライ・ラマは60年前の「チベット動乱」でインドに亡命、チベット亡命政府はインドにある。インドメディアによると、北京のチベット学研究センター社会経済研究所の学者は、インド政府が中国政府が選んだ後継者を拒否すれば「両国関係に影響を与えるだろう」との見解を示した。(共同)