Wednesday, July 31, 2019 10:30 AM

セメンヤ選手、また敗訴 陸上女子新規定問題で

 陸上女子800メートルで五輪2連覇中のキャスター・セメンヤ選手(南アフリカ)が、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格を制限する国際陸連(IAAF)の新規定撤回を求めた問題で、同選手の代理人は30日、スイスの連邦最高裁判所に訴えが退けられたと明らかにした。ロイター通信が報じた。

 テストステロン値を薬などで下げないと国際大会の一部種目に出られないとの新規定を不服とするセメンヤ選手はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したが敗訴し、5月にCASが本部を置くスイスの最高裁に上訴。最高裁は結論が出るまでは処置を受けずに大会に出場できる仮処分を出していたが、新規定を正当と認める判断を下した。

 先天的にテストステロン値が高いとされるセメンヤ選手は薬の服用を拒否しており、800メートルで連覇が懸かる9月開幕の世界選手権(ドーハ)は欠場するという。代理人を通じ「連覇への道を阻まれ非常に残念だが、全ての女子選手に関わる人権保護の闘いを諦めない」との声明を出した。(共同)