Wednesday, August 21, 2019 11:06 AM

G7、首脳宣言見送り方向 自由貿易巡り米欧対立

 フランスが議長国として24〜26日の日程で開催する先進7カ国首脳会議(G7サミット)に関し、最大の成果文書である首脳宣言の作成を見送る方向で各国と調整していることが分かった。自由貿易や温暖化対策を巡る米国と欧州各国の対立が続いており、宣言取りまとめが困難と判断したもようだ。代わりに議長国が討議を総括する案も模索されている。G7関係者が21日明らかにした。

 自由や民主主義といった価値観を共有するとされるG7の足並みの乱れが露呈した形。日本外務省によると、議長総括も含めて全体の議論をまとめる文書が発表できなければ、1975年から続くサミットで初となる。

 G7サミットには安倍晋三首相やトランプ大統領、初参加となるジョンソン英首相らが出席。米国と対立するイランを巡る情勢や北朝鮮の核・ミサイル開発問題、不透明さを増す世界経済を巡って各国首脳が3日間にわたって討議する。(共同)