Tuesday, September 10, 2019 10:31 AM

海外の投資限度枠を撤廃 中国、金融市場開放

 中国国家外貨管理局は10日、海外の機関投資家が人民元建てで中国本土の資本市場に投資できる限度枠を撤廃すると発表した。米中貿易摩擦で経済が減速する中、金融市場の対外開放を加速して海外資金を呼び込む狙いとみられる。日本を含む海外勢には投資機会の拡大になりそうだ。

 対象となるのは「適格海外機関投資家(QFII)」と「人民元適格海外機関投資家(RQFII)」と呼ばれる二つの制度。中国当局は認可した海外機関投資家に一定の金額まで上海株式市場などへの投資を認めてきた。外貨管理局は限度額をなくすことで「投資家の利便性を大幅に高める」としている。

 中国政府は7月に保険や証券などの分野で外資参入規制の撤廃を前倒しすると表明するなど、開放政策を加速。今月6日には銀行の預金準備率を引き下げる追加金融緩和措置を打ち出し、上海株式市場では株価が上向いている。金融専門家は、中国が金融市場を活性化するため「政策を総動員している」と指摘した。(共同)