Friday, September 27, 2019 10:35 AM

かんぽ、法令違反940件 虚偽説明や不利益隠蔽

 かんぽ生命保険と日本郵便による保険の不正販売で、保険業法などの法令違反が少なくとも940件に上ることが分かった。顧客に虚偽の説明をしたり、不利益な契約であることを知りながら隠蔽したりしていたことを27日までの社内調査で確認した。これとは別に、80歳以上の高齢者を勧誘するなどの社内規定違反も3260件程度あった。

 顧客に不利益を与えた疑いがあるとして公表した約18万3000件の契約のうち、調査を終えたのは全体の4割弱に当たる約6万6000件にすぎず、法令や社内規定に違反した件数は膨らむ公算が大きい。営業担当者からの聞き取りを重ね、違反の裏付けを急ぐ。日本郵政グループは、保険料の払い戻しなど顧客への金銭補償に応じる方針だが、信用は失墜しそうだ。

 日本郵政の長門正貢社長、日本郵便の横山邦男社長、かんぽ生命の植平光彦社長が30日にそろって記者会見し、不正販売の中間報告として発表する。調査は28日以降も続くため、違反件数は変動する可能性もある。(共同)