Wednesday, November 13, 2019 9:24 AM

政府、来年の桜見る会中止 「私物化」批判回避狙い

 政府は13日、公費により首相が主催する2020年の「桜を見る会」を中止すると発表した。菅義偉官房長官が午後の記者会見で「招待基準の明確化やプロセスの透明化を検討し、予算や招待人数を含めて全般的に見直す」と明らかにした。招待者数や予算額を縮小する方向だ。安倍晋三首相の地元支援者が多数参加したと指摘される中、異例の判断に追い込まれた。「私物化」との批判回避が狙い。野党は第2次安倍政権以降、開催規模が膨張した経緯などを引き続き追及する。

 桜を見る会を巡り、首相の事務所名が記載され、地元・山口県の後援会関係者に届いた案内文の内容も判明。参加者を募り、航空券手配などの希望を確認していた。首相の事務所が招待者の選定過程に事実上、関与していた実態が浮かんだ。首相は国会答弁で、人選への関与を否定している。

 安倍政権は中止決定を踏まえ、問題の幕引きを図りたい考えだが、事態が沈静化するかどうかは見通せない。首相は官邸で記者団に「私の判断で中止した」と述べた。菅氏は会見で、21年の再開を前提に「幅広く意見を聞きながら是正する」と説明した。(共同)