Wednesday, November 20, 2019 8:54 AM

アフガン和平、進展へ誠意 政府とタリバンが捕虜交換

 【ムザファラバード共同】アフガニスタン政府と反政府武装勢力タリバンの捕虜交換が20日までに実現した。政府はタリバン最強硬派「ハッカニグループ」幹部らを釈放し、タリバンは2016年から拘束していた米国人ら2人を解放。米国が働き掛け双方が和平進展へ向け誠意を見せた形で、停戦などを巡る交渉が前進する可能性がある。

 駐留米軍の撤退などを巡り米国とタリバンが続けてきた和平協議は、トランプ大統領が9月に中止を表明。だが、米国はその後も水面下でタリバンと接触し、アフガン政府と釈放に向けた協議を続けていたとされる。ポンペオ米国務長官は19日の声明で「政治解決での戦闘終結に向けた明るい兆しだ」と評価した。

 釈放されたのは、シラジュディン・ハッカニ指導者の実弟アナス・ハッカニ幹部ら3人。テロを繰り返したとされる幹部らの釈放にアフガンでは反対世論が根強いが、ガニ大統領は12日、釈放を決めた理由を「タリバンとの直接対話に道を切り開くため」と説明した。