Monday, December 02, 2019 9:24 AM

グロッシ新事務局長承認 IAEA総会、天野氏後任

 【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)は2日、特別総会を開き、アルゼンチンのラファエル・グロッシ駐ウィーン代表部大使(58)の新事務局長任命を承認した。7月に死去した天野之弥氏の後任となる6人目の事務局長で、南米出身は初めて。3日に就任する。

 IAEAは核兵器拡散防止のための監視に当たるが、北朝鮮の非核化は停滞しイラン核合意も崩壊の危機に直面。核戦力を増強する米露の対立も深まる中、「核の番人」としての政治的中立を保ち、問題を解決に導けるか、難しいかじ取りを迫られそうだ。

 グロッシ氏は承認後の演説で「核物質が軍事転用されていないことを確約できるのはIAEAだけだ」と強調。「IAEAを(国際社会に)不可欠なものにした」と天野氏ら歴代事務局長の功績をたたえ、今後もその役割を担うと語った。