Monday, December 02, 2019 9:25 AM

日産、中期計画引き下げも 新社長「独立性を維持」

 日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は2日、就任後初めての記者会見を横浜市内で開き、現在の中期経営計画について「きちんと挑戦できるレベルを設定することが重要」と述べ、引き下げを含めて目標を見直す方針を示した。現計画では2023年3月期に売上高14兆5000億円などを掲げている。日産は欧米などで販売低迷が続き、業績が悪化している。

 内田氏は1日付で就任した。フランス大手ルノーとの関係については「会社の独立性を維持しながら活動を続けていきたい。ルノー会長と経営統合の話は全くしていない」とし、統合に否定的な考えを強調した。ルノー、三菱自動車との企業連合は「日産の強み」として、連携効果で売上高と利益を改善することに集中する。日本市場での存在感も高めたい考えだ。

 1日付で発足した新経営体制では「議論を尽くして事業運営に当たる。社内外の声に耳を傾け、反論が許される会社風土をつくっていく」と抱負を述べた。長年トップを務めたカルロス・ゴーン被告に権力が集中した反省を踏まえた。「前経営陣が1年かけて築いた信頼回復、業績立て直しの基礎を実行に移して形にしていく」とも指摘した。(共同)