Wednesday, September 21, 2016 10:26 AM

パリ協定55カ国批准達成 年内発効へ前進

 国連の潘基文事務総長は21日、ニューヨークの国連本部で地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の年内発効を目指し、各国に批准を促す会合を開催した。国連事務局によると、ブラジルなど31カ国が同会合で批准書を提出、二つある発効要件の一つとなっている55カ国の批准を達成した。

 協定の年内発効に向け、一歩前進した形。ただ発効には各国の温室効果ガスの合計が世界の総排出量の55%以上を占める要件も満たす必要がある。20日時点では約40%にとどまっており、31カ国が批准書を提出しても47.5%で、まだ一定の時間がかかる見通し。3.8%を排出する日本や排出量の多いロシア、インドの動向が今後注目を集めることになる。

 会合でブラジルやメキシコ、バングラデシュなどの代表が批准書を潘氏に手渡したほか、複数の国の代表らが公式に年内批准を確約する見通し。20日時点の批准国数は29カ国。(共同)