Wednesday, December 11, 2019 9:26 AM

米下院、弾劾訴追状公表 権力乱用、きょう審議開始

 【ワシントン共同】米下院司法委員会は10日、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾訴追状(起訴状に相当)案を公表し、弾劾条項に「権力乱用」と「議会妨害」を挙げた。司法委は11〜12日に審議日程を入れており、12日に採決する可能性がある。下院多数派の野党民主党は委員会の承認を経て、クリスマス前に本会議で弾劾訴追を目指す。

 弾劾訴追されれば米史上3人目の大統領となる。トランプ氏は10日夜、ペンシルベニア州ハーシーで開催した支持者集会で「米史上で最も軽い弾劾だ。弾劾のようなものですらない」とこき下ろした。

 下院本会議では民主党議員らの賛成多数で弾劾訴追が可決される見通しで、年明けに上院で弾劾裁判が始まる予定。弾劾裁判では出席議員の3分の2が賛成すればトランプ氏は罷免される。ただ上院は与党共和党が多数を握っており、ホワイトハウスは声明で「虚偽の訴追には上院で対応する」と対決姿勢を鮮明にした。