Thursday, September 22, 2016 10:38 AM

ローマ撤退3都市の争いへ 24年招致はパリとロサンゼルス2強

 2024年夏季五輪招致はローマのラッジ市長が財政難を理由に撤退の意向を表明し、パリ、ロサンゼルス、ブダペストの3都市で争われる見通しになった。五輪招致熱の冷え込みを象徴するローマの撤退で、来年9月に決まる開催都市レースは100年ぶりの五輪を目指すパリと、1984年以来3度目の開催を狙うロサンゼルスの「2強対決」の様相になった。

 昨年9月に立候補した5都市から住民投票で断念したハンブルク(ドイツ)に続き、ローマの脱落が確実となった。ロサンゼルスも当初名乗りを上げたボストンが市民の反発で撤退に追い込まれ、立候補した経緯がある。国際オリンピック委員会(IOC)のウン委員(シンガポール)は「これだけ撤退が相次ぐと五輪ブランドの信用が損なわれる」と懸念を表明した。

 有力都市の相次ぐ撤退で北京とアルマトイ(カザフスタン)の2都市だけが争う異例の事態となった22年冬季五輪招致の反省を踏まえ、IOCはコスト削減を柱とした招致改革を推進した。書類審査による第1次選考を廃止し、全都市が最終選考に進む手順に変更したが、第2段階として10月7日までに政府の財政保証などを求めるハードルを前に脱落が出た。(共同)