Thursday, September 22, 2016 10:40 AM

中国鉄鋼大手が統合発表 世界2位、過剰生産削減へ

 中国の国有鉄鋼大手、宝鋼集団(上海市)と武漢鋼鉄集団(湖北省)は22日、経営統合すると発表した。生産量が世界2位の巨大鉄鋼メーカーが誕生する。中国は鉄鋼の過剰生産が世界的な鉄鋼価格の下落を引き起こし、国際的な批判を浴びている。統合を機に生産能力を削減するのが狙いだ。

 社名は「中国宝武鋼鉄集団」となる。既に政府も統合を承認した。宝鋼が武漢鋼鉄を傘下に収める。具体的な統合時期は明らかにしていない。両社は統合により「効率が低い生産設備の淘汰を進める」とコメントした。株式を上場している双方の中核子会社も、宝鋼側が武漢鋼鉄側を吸収して合併する。

 世界鉄鋼協会によると、2015年の粗鋼生産量は宝鋼が世界5位で、武漢鋼鉄が11位。両社の生産量を合わせると計6千万トン余りで、2位の河鋼集団(中国)や3位の新日鉄住金を上回り、首位のアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)に次ぐ規模となる。規模の拡大による国際競争力の強化も目指す。(共同)