Wednesday, January 15, 2020 9:39 AM

危険運転に「停車」追加 通常国会に改正法提出へ

 森雅子法相は15日、自動車運転処罰法に規定する危険運転の構成要件の拡大を法制審議会に諮問した。他人の車の前に急に割り込み、自分の車を停止させる行為を罰せるよう法制化したい考えだ。答申を受け、改正案を20日召集の通常国会に提出する方針。

 神奈川県大井町の東名高速道路で2017年6月、あおり運転を受け、追い越し車線上で停車させられたワゴン車が後続のトラックに追突され、夫婦が死亡した事故を受けた対応。森氏は法制審臨時総会で「あおり運転は悪質、危険な行為。厳罰化を求める声も高まっている」と述べた。

 自動車運転処罰法2条は、危険運転を六つに類型化。その一つとして、妨害目的で走行中の車の直前に進入したり、人や車に著しく接近したりする行為を定めており、あおり運転の摘発は、この規定を適用することが多い。ただ、加害者側の車が、衝突すれば重大事故となる速度で走行していたことが成立要件となっており、停止した車によって起きた事故には、適用できないとの司法判断が出ていた。(共同)