Monday, September 26, 2016 10:22 AM

TPP承認で攻防激化へ 与党、採決強行辞さず

 安倍晋三首相は26日、衆参両院での所信表明演説を終え、今国会の焦点である環太平洋連携協定(TPP)の承認案件と関連法案の早期成立に全力を挙げる。反対論が強まる米国での承認を後押しするため、11月8日に実施される米大統領選より前の10月中の衆院通過を目指し、採決強行も辞さない構えだ。野党は徹底抗戦する方針で、与野党攻防は激しさを増す見通しだ。27日には衆院で所信表明に対する各党の代表質問が始まり、論戦が本格化する。

 10月23日には衆院東京10区、福岡6区のダブル補欠選挙が控えているほか、首相が来年1月の通常国会冒頭で衆院を解散するとの観測も出ており、TPPや選挙を巡る野党共闘の行方も注目される。

 首相は今国会を「アベノミクス加速国会」と銘打ち、デフレ脱却に向け、経済最優先で取り組む姿勢を鮮明にしている。経済対策を盛り込んだ2016年度第2次補正予算を10月中旬には成立させ、直ちにTPP承認案などの審議に入りたい考えだ。10月中に衆院を通過すれば、会期末の11月30日までの承認が可能となる。(共同)