Tuesday, March 03, 2020 9:20 AM
パートの厚生年金拡大 改革法案を閣議決定
政府は3日の閣議で、会社員らが加入する厚生年金の対象拡大を柱とする年金制度改革関連法案を決定した。パートら非正規労働者が将来受け取る年金額を底上げするため、厚生年金の加入義務を従業員51人以上の中小企業にまで2段階で広げる。保険料を負担する制度の支え手を増やす狙いもある。高齢者の就労を後押しする政策も盛り込んだ。
政府は今国会の重要法案と位置付け、会期内での成立を図る。少子高齢化が進む中で公的年金の給付水準は将来的に目減りしていく。野党は対策が不十分だとして追及する構え。後半国会の焦点の一つになりそうだ。
厚生年金は、フルタイムで働く人は企業規模にかかわらず加入義務がある。パートら短時間で働く人は現在、従業員501人以上の企業で週20時間以上就労することなどが加入要件だ。企業規模要件を2022年10月に101人以上、24年10月に51人以上に引き下げる。政府の試算では、51人以上の企業が対象になると新たに65万人が加入する。厚生年金の保険料は労使が折半するため、企業の保険料負担は年1590億円増える。(共同)
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